「健康食材」としてのチカラ
冬グルメの代表的存在として風物詩になっている“カニ”。じつはヘルシー食材で、免疫力の向上や血圧を下げるなど、“優れた健康食材”でもあるのです。
高タンパク&低カロリー
カニの身は、高タンパク・低カロリーのヘルシーな食材です。ヘルシーな肉類の代表格である鶏ムネ肉と比べても、100gあたり191kcalに対し、カニ身63kca(l ズワイガニ・ボイル)と圧倒的です。
ビタミンB群も豊富
代謝のビタミンといわれるビタミンB群(B1、B2、B12、ナイアシンなど)が豊富です。タンパク質や糖質などの代謝に関わり、エネルギーの産生に必要ですし、皮膚や髪、粘膜などの健康維持を補助します。
ミネラル豊富
味覚を正常に保ち、たん白質や核酸の合成に役立つ“亜鉛”、貧血を予防する“鉄”、鉄の吸収を促進し、老化を進行させる過酸化脂質の生成を抑える“銅”や“セレン”などを豊富に含んでいます。
赤い色のアスタキサンチンにも注目
カニのカラや身の赤い色は、強い抗酸化作用を持つ天然色素“アスタキサンチン”によるもの。強力な抗酸化作用があり、老化や病気の原因となる活性酸素を抑える作用があると言われています。
どのカニ食べたい? 人気の3大ガニ
ズワイガニ
甘み・うまみたっぷりの身が人気で、「冬の味覚の王様」とさえ呼ばれています。日本では、本州以北の日本海側での漁が盛ん。一部の地域、漁港では品質の高いズワイガニをブランド化しています。メスはオスに比べて小型で、「メガニ」、「コウバコガニ」、「セイコガニ」など、多くの地域で別の名前がつけられています。
毛ガニ
クリーミーでうまみの濃いカニみそが絶品で、身も上品な甘みが楽しめます。甲長は10センチ前後と、ズワイやタラバに比べると小さく、全体的にずんぐりとして、短い剛毛が密生しているのが特徴。脚も長くはないため身の量は多くありませんが、身をほぐしてカニみそで和え、甲羅の上で軽く炙る甲羅焼きは絶品です。
タラバガニ
脚を広げると1mを超え、大きなものでは4キロ以上にもなる大きさが特徴です。味はズワイガニに比べるとやや淡白ですが、加熱した身はぷりぷりと弾力があって食べごたえ十分。太い脚の身を口いっぱいにほおばる喜びがあります。近縁種の「アブラガニ」も味は似ていて、どちらも生物学上はヤドカリの仲間です。