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2022.01.01

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育児

過度な期待は禁物! ? 親子で「楽しむ」感覚で向き合おう

子どもの習い事をどう考える?

「そもそも習い事って、何のためにするもの?」「はじめる場合、教室を選ぶ時はどんなことに注意したらいいの?」など、子供の頃の習い事についての親の心構えや関わり方について、共立女子大学教授の西坂小百合先生に伺いました。

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西坂小百合先生

共立女子大学家政学部児童学科教授。教育学博士。臨床発達心理士。発達心理学、教育心理学を研究し、幼稚園教諭の職場環境の調査や保育の専門書の執筆を行う。2児の母。

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子供の新たな一面を発見できる場と捉えてみる

子供の習い事は、多くのママやパパの関心事のひとつ。わが子が習い事をはじめると、「せっかくはじめたからには上達してほしい」「子供の将来に結びついてほしい」など、親はどうしても、その成果を期待してしまうものです。しかし、心身の発達途中である乳幼児期の子供の習い事に過度の期待や無理強いは禁物です。
親があまりに期待しすぎると、わが子のちょっとしたつまづきを受け入れられずにきつく叱ってしまったり、「こんなはずじゃなかった」などの気持ちを抱いたりして親自身が苦痛になるでしょう。子供も習い事への興味関心より、そんな親の姿を目にすることで自分への自信をなくし、萎縮してしまいます。子供が習い事をはじめたら、親は「上達しているか」の前に「子供が習い事を“楽しい”と感じているか」という視点で見守りましょう。

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子供の社会性を育むという観点からの習い事選びを

好奇心旺盛な就学前の子供は、毎日の生活の中で、自分の興味や関心から遊びを次々に見つけて過ごします。習い事という“時間で区切られた枠”の中で過ごすよりも、とことん外遊びしたり、家の中で自分のペースで過ごす時間から、発想が豊かになったり友達とのコミュニケーション力を育んでいきます。親子で毎日楽しく快適に過ごせているのであれば、乳幼児期は「習い事をしない」という選択があってもいいと思います。
その上で、「子供と一緒に外に出るきっかけづくりとして習い事をはじめたい」「絵が好きだから、いろいろなものを使って思い切り描かせてあげたい」などの思いから、習い事を探すのはオススメです。
習い事を選ぶ際の一番の視点は、子供たちが活き活き取り組んでいるかどうか。先生が威圧的にやらせていたり、ミスばかりを指摘するような習い事では、子供のいい部分が伸びていかないばかりか、自分に自信をなくしてしまいます。そのためにも見学や体験レッスンを利用し、雰囲気を肌で感じることも大切です。

できないことを責めず、できたことに目を向けほめる

子供が習い事をはじめたら、ママやパパは、できたことを認めて励ましていくことが大切。習い事の内容に興味を持たず、先生にまかせっぱなしはNGです。見学できる場合は、温かく見守り、言葉がしゃべれるようになった子供には「今日はこんなことしていたね?」「何が楽しかった?」などと話しかけてみましょう。習い事を親子のコミュニケーションの一貫として日々の生活に取り入れ、子供がせっかくふれた習い事の世界を楽しんで継続できるよう、支えていきましょう。
習い事に慣れ、少しずつ進歩が見られるようになると、親はどうしても、子供の「できる」「できない」に目がいってしまいがち。進級試験がある場合など、なかなか結果が出ないとつい「どうしてできないの?」「お友達の◯◯ちゃんは○級なのに……」などと言葉をかけてしまうこともあります。
できないことを責めるのではなく、「○○できるようになったね」「今日の△△は難しかったね。ママと一緒に練習してみる?」など、できるようになったことに目を向けてほめたり共感し、できるようになるためのアドバイスを伝えましょう。子供を励まし、ヒントを与えると子供自身、「がんばってみよう」と思えるでしょう。
がんばるわが子を応援し、親子で無理のない範囲で一緒に練習する。習い事を通して親子でコミュニケーションを育み、楽しみながら、新しい世界との出会いを体験していきましょう。

イラスト/犬塚円香 取材・文/長島ともこ
※この記事は、「miku」44号掲載のものを再編集したものです。 画像はイメージです。