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2023.04.01

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育児

今だからこそ知っておきたい、こどもの便秘 ―Vol.2―

これって便秘?便秘チェックと今日からできる対策

今回のコラムでは、便秘チェックをして、お子さまの腸の状態を考えたいと思います。
「3日に1回でなければ便秘」という考えが根強いですが、内藤先生に伺ったところ、ガイドラインでは「本来体外へ排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されているそうです。回数だけで判断せず、便の性状(硬さなど)や排便時の状態により総合的に判断することが大切です。例えば、小児においては、排便するときに強いいきみが必要だったり、排便時の痛みで泣いてしまうこともチェックのポイントだそうです。
そのほか便秘かどうかのチェック項目や注意点、すぐにできる対策など、詳しくお伺いしました。

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内藤裕二先生

Yuji Naito

京都府立医科大学大学院医学研究科 生体免疫栄養学講座(寄附講座)教授
消化器内科医として治療や内視鏡診療にあたるだけでなく、生活習慣病の他、腸内フローラや免疫の研究を専門とされています。腸内細菌研究の第一人者としてメディアにも多数出演。書籍の執筆や講演活動など、腸と健康について常に最先端の情報を発信しています。

便秘チェック

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4歳未満の小児では、チェック項目の2つ以上が1か月以上続くと便秘とされます。

排便回数が1週間に2回以下 週に1回以上の便失禁(便の漏れ)がある 過度に便がたまっている
(イライラする、食欲の低下、すぐに満腹になるなどの状態を引き起こします)
痛がる、または硬い便が出る 直腸に大きな便の塊がある(さわると塊がわかる) トイレが詰まるくらい大きな便が出る
他には、いきんでもなかなか排便できない、排便に極端に時間がかかる、などの状態であれば、腸がスムーズに動いていない可能性があります。
「うちの子は大丈夫!」と思っていても、実は・・・というケースもあるので、お子さまの状態を観察して、当てはまるものがあれば生活習慣や食生活を見直していきましょう。

今すぐ実践できる対策

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・早寝、早起きを心がける ・起床時に飲み物を飲む(腸を動かす刺激となります) ・時間に余裕のあるトイレタイムを設ける
※便意がなくても朝食後にトイレに座らせる習慣をつけましょう。出なくても、座るだけでも排便のクセ付けに効果があります。早めに起こして、「朝食→トイレ」の流れを日課にしましょう。
・バランスの取れた食事を3食しっかり食べる
※できるだけ食物繊維が豊富な食事を心がけましょう
※発酵食品を取り入れましょう
※おやつは食べ過ぎないように気をつけましょう
※砂糖などが含まれた甘いものは制限しましょう
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・水分をしっかり摂取する ・体を動かす ・排便記録を付ける ・トイレで失敗しても決して怒らない
排便で失敗して怒られた経験があると、「怒られるからトイレに行きたくない」となってしまいます。

食習慣や生活習慣の改善は積み重ねが大切です。すぐには変化が見られないことが多いですが、地道に続けることで、腸には良い影響があるでしょう。
また、小さい頃の習慣は大人になっても染み付いていますから、ぜひ、今からできる範囲で取り入れてみてください。

文:太陽化学株式会社

※画像はすべてイメージです。